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佐賀 子どもシェルター ばるーん

ばるーん通信

ばるーん通信7号

第7号(令和5年8月吉日発行)

いよいよ夏本番となりましたね。
今回のばるーん通信では、3年目を迎えた春に入所してきた子どもとの出逢いによって、シェルターばるーんの新たな取り組みが生まれたことなどをご紹介したいと思います。


子どもたちとの暮らしの中で

「アルバイトしたい。」入所から2週間ほど経ったある日、A子は言いました。
ここを出たら一人暮らしをしたい、そのためにお金を貯めたい、そんな思いからA子はアルバイトをさせてほしいとスタッフに打ち明けたのです。
今までばるーんに入所していた子で、アルバイトを始めた子は一人もいません。
スタッフたちはさせてもいいのか、できるのか、たくさん話し合い、前例がないけどA子のためにチャレンジさせてみよう!と決め、日頃よりお世話になっていた苺農家の方に連絡を取りました。
就労体験として快く承諾していただき、A子はアルバイトを始めました。

そして、暑いビニールハウスの中で汗だくで懸命に作業に取り組みました。
アルバイトが終わると、「楽しかった!また働きたい!」と、笑顔で言いました。
A子は元々何をやっても認めてもらえずに、努力の行きつく場所を知りませんでした。
そのため目に見えて頑張りが評価されること、つまり、自分の働きで賃金という評価が貰えることに大いに喜んだのです。
さらに、蕎麦屋でもアルバイトを始めました。
飲食店で働いた経験がないものの機敏で先を見越した素晴らしい働きっぷりを見せ、女将さんには、「A子がいてくれてとても助かったよ。ありがとう。」と温かいお言葉をいただきました。
A子はアルバイトを通じて、自分を認めてくれる人がたくさんいることに気付きました。

不安に思っても、支えてくれる人がいる。
一人じゃないと教えてくれる人がいる。
勇気を出して一歩踏み出せば、自分を必要としてくれる人がいる。
「ばるーんを出てからでも遊びに来ていいよ」と言ってくれる人がいる。
そんな人たちのために役に立ちたいと、自発的に積極的に行動するようになりました。
そして、A子は、人のためになる心地よさ、自己有用感を体験したのです。
アルバイトが終わったある日、A子はスタッフの顔を見て言いました。
「死のうと思っていたけど、生きてていいんだって思えるようになったよ。」
スタッフが悩みながらA子の想いに寄り添ったことが、A子の人生において一歩踏み出すことに繋がったと思えました。

スタッフK.K

【施設長の一言】
子どもは、本来、庇護して愛してくれるはずの親から暴力を受けたり無視されたりすると、生きていくことができません。生きて行くために「親からそうされるのは、自分が悪いからである」「親の期待や願いをかなえるために生きなくては」と思わざるをえません。しかし、そうやって生きるのは、その子本来の生き方ではありません。堪えるのにも限界があり、心が壊れる寸前になります。心の悲鳴に気付いてあける人が必要です。

子どもたちに寄り添うスタッフの声

私達が出会う子どもには一人ひとり異なる事情や背景があります。そのため、各々に対する関わり合いの方向性をスタッフ間でもその都度、確認し共有しながら接してきました。その中でも特に生活上のことは、上手くいくようにと大人が先回りして手伝うばかりが支援ではないと感じることも多いです。チャレンジしたことが、たとえ上手くいかなくても「やってみてどうだったか」は子どもの経験になります。子ども達の失敗を大人がフォローできる環境に居る間に試行錯誤する体験をしながら、退所後に自身の力で歩み進むことを願い、スタッフも試行錯誤の日々です。
スタッフK.T

ばるーんに来る子どもたちと家族のように過ごすことで、子どもたちの笑顔が増えていくことが嬉しいです。不安を抱える子どもたちが安心して過ごせるように、これからもサポートしていきます。
大学生ボランティアS.Y


初めてのボランティアで緊張した私を、子どもたちのほうからとても優しく温かく受け入れてくれました。沢山の笑顔と貴重な経験をくれるばるーんの子どもたちに感謝しています。
大学生ボランティアA.K

シンポジウムへのご来場ありがとうございました
4月26日メートプラザにて「自分らしく生きる」をテーマに開催し、多くの方にご参加いただきました。皆さまとともに、困難を抱えた若年者への支援のあり方について考える機会となりました。来年度の開催時にもご参加賜りますようお願いいたします。

【イオン佐賀大和】にてイエローレシート活動実施中
毎月11日に、幸せの黄色いレシート活動に参加しています。当日に発行される黄色いレシートを、ボックスにご投函いただくと、集まったレシートの合計金額の1%と同額の商品が寄贈されます。シェルターばるーんは、5月より毎月店頭に立ち、ご投函の声かけを行なっております。皆さまも毎月11日に【イオン佐賀大和】へお立ち寄りの際は、是非「佐賀子ども支援の輪」にご投函よろしくお願いいたします。

ご寄付やご協力に感謝

皆さまには、日頃よりご支援を賜り感謝申し上げます

頂いたブレンダーを活用してデコレーションクッキー

頂いた玉葱や茄子もりもりピザ

果肉たっぷりいちごジャム

頂いたミンチでハンバーグ

子どもたちは食事ひとつにしても、一緒に作ることで、料理の楽しさや美味しく食べてくれる人がいることのぬくもりを実感します。
一人ぼっちでとっていた食事も、ばるーんでみんなわいわい賑やかに食べる時間になることで、食べることへ関心が向くようになり、喜びを感じるものに変化していきます。
そのような時間を過ごせますのも、皆さまの温かいご寄付があるからこそだと心より感謝いたしております。

バックナンバー

佐賀 子どもシェルターばるーんのスタッフからみなさまへ
日々のご報告とご支援への感謝、そして子どもたちの日常を綴った「ばるーん通信」のバックナンバーもご覧ください。

みなさまからのご支援や温かいお気持ち。全部子どもたちに伝わっています。
直接言えない子どもたちからの「ありがとう」を、このばるーん通信に込めました。

 

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